かながわ経済新聞6月号に掲載されました。

かながわ経済新聞6月号に掲載されました。

経営者と興味

今回は「経営者と興味」について話したいと思います。人は乳児期から「好きなこと」が生まれ、それを表現します。食べ物は顕著な例です。小学校に入ると授業が始まり、学習や図工、絵画、書道、音楽、体育、自由時間の遊び、クラブ活動…。

体験することは多岐にわたり、好きなことが、一層明確になってきます。そうして中学、高校、専門学校、大学、社会人となります。同時に、成長過程で、 興味から発展した「趣味」も身に付けていくものです。

よく経営者と会話をしていると、「興味がない…」と一方的に言われることがあります。それでは会話が弾みません。私は、数多くの人たちと接する経営者こそ、「興味がない」ではなく「興味があること」を増やさなければならないと考えています。

では、「興味があること」を増やすにはどうしたらよいでしょうか? 幼児期や学生時代、学習体験や実体験などから「興味」を得たように、まずは、あらゆることに対する基礎的な知識がないと興味も湧いてきません。日常からたくさんの情報に触れる必要があります。さらに、そこから深堀りしたり、取捨選択したりするには「教養」が不可欠になってきます。経営は学歴よりも教養を磨く必要があると私は考えます。

コロナ禍で在宅時間が増えています。経営者は「興味があること」を増やすため、そして自身の教養を高めるためにも、こうした時間を有効に使いたいものです。それがコロナ後に変革する社会を生き抜く知恵にもなるはずです。

(湘南デザインCEO /相模原商工会議所工業部会副部会長/公認心理師)