かながわ経済新聞1月号に掲載されました。
経営者と家族
謹賀新年、みなさんお正月は家族団らんで過ごされたことと思います。先月男の子が産まれた親子のほほ笑ましい写メを経営者仲間からもらいました。かわいい3 歳の誕生日のお嬢さんとの写メも届きましたので、今回は「経営者と家族」をテーマにお話しします。
経営者にとって、会社と家族を両立させることは必須です。わが子の成長から人間学をたくさん学んでほしいです。子どもは2 才になると語彙爆発が起きて、えっと思うほどの発言が多々出てきます。まっさらな気持ちの子はこんなふうに優しく考えるのかと驚かされます。子育てをしていると「性善説」になります。それに対し、経営者は人と向き合う職業ですから、ときには「性悪説」になり人間不信になることがあります。ですが、子育てはそうではないことを証明して心に安ど感をもたらします。
経営者の大事な役目に「社員育て」があります。子育てにも共通しています。姉弟を私立中高校に入れた経営者仲間いわく、「自分たち夫婦だけでは力不足だから、学校の力を借りて子育てをした」と話してくれました。その考え方は一理あるなと思います。姉は留学を含めた経験から、英語が堪能となり大学卒業後、有名百貨店に勤務をしています。
また、その弟は小さい時からカーレース場に連れて行ったので、「門前の小僧習わぬお経を読む」でカーレース好きとなり、車体設計までできるようになりました。そして大学時代には豪政府からソーラーカー足回りの設計で表彰されたそうです。やがて昨年4 月からは、大手自動車会社に入社し、新米設計者となりました。
姉弟共に「好きこそものの上手なれ」です。実は私もほぼ同じ考えで幼稚園から大学まで、ある学校に娘を入れました。放課後学習塾に通って勉強するのでなく、学問以外のことを身につけてほしいと思い、受験しなくて良い学校を選びました。大学は他大学に行きましたが、習いごとは高校まで続けました。高校2 年生の時にはボストンに留学しました。今は舞台制作の仕事に就いています。
子育ては夫婦での共同作業です。「子育てに王道なし」です。しっかり宝物を磨き上げていってください。今年もよろしくお願いいたします。
(湘南デザインCEO/相模原商工会議所 工業部会副部会長)